最近本屋さんに行くと、”i bought” や “Selector” という雑誌が積まれているのを目にします。
まずは “i bought” (ミツバチワークス株式会社)
さまざまなクリエイターが最近買ったいろんなモノを紹介する物欲触発マガジンです
最新号はヒロシくん、その前は W-TAPS の TET くんが表紙。90年代半ば~後半の原宿を経験してきた大人達がターゲットなのかな。今の20代の子達が40代のオッサンのライフスタイル見てもおもしろくないでしょうし。
次いで “Selector” (宝島社)
目利きが選ぶ、まったく新しいタイプのモノ・マガジン『Selector』
2015年3月24日現在の最新号の表紙はムラジュンこと村上淳くん。この前の号の表紙はヒロシくんと、こちらのターゲット層も i bought と同じなんじゃないでしょうか。
もちろん実際に関わっている人や熱心なファンにしてみれば、実は両誌にはめちゃめちゃ違いがあるのかもしれません。両誌の方がご覧になっていたらスイマセン。でも一緒に見えるよなぁ。
例えば女性ファッション誌で、CanCam と ViVi と JJ の違いについてどれだけの人が語れるんでしょう。ファッション業界に身を置く人なら「ぜんぜん違うよ」と説明できるでしょうけど、興味のない人は全然分からない。説明されても興味が無いから入ってこない。
残念ですがそんなもんかも。
誰でもワナビーを通過して大人になる
さて。
誰しも若い頃は憧れの存在がいるものです。かっこいい!かわいい!その人(的な存在)になりたい!だから少しでもその存在に近づくよう必至で努力します。ワナビーってやつです。
ワナビー (wannabe) は、want to be(~になりたい)を短縮した英語の俗語で、何かに憧れ、それになりたがっている者のこと。
ただ時間が経つにつれて、大半の人がいろいろなことに気づきます。憧れは一過性のものだったと気づく人もいるでしょうし、努力しても無理だと気づいてしまう人もいるでしょう。
そしてそういう気づきを繰り返してジャングルを抜け、最終的には「人は人、自分は自分」と考えることができるようになります。
未だにワナビーのままだと痛いだけ
ただですね。もしも未だにターゲットのオッサン達が嬉々としてこうした雑誌を買っていたら。いや買うのは全然良いですが、15年前と変わらず妄信していたら、ちょっと嫌だなぁと思っちゃうわけです。
当時リアルタイムで熱狂していた世代なら、最低でも30代、上で40代半ばってところでしょうか。いい大人ですよ。傍から見ればオッサンと呼ばれる人達です。
いろんな人生経験をして、挫折も繰り返してきたことでしょう。もう「自分は自分」と思うことができていい頃です。なのに15年前と同じことを繰り返しているとしたらどうでしょう。
彼らが買うもの、推すものは 100% 間違いない?自慢できる?誰に?
いい加減目を覚ました方がいいです。藤原ヒロシじゃないし、ムラジュンでもない。他の誰でもない自分です。
自分が自分であることを誇る
K-DUB SHINE さんの名言。
誰かになりたい時期はとうに過ぎ去り、もう自分は他の誰でもない自分になっているはずです。かつてのカリスマ達の背中を追いかけるのは、もうやめていい頃じゃないですか?
彼らは教科書じゃない。そもそも教科書通りの奴って、彼らが一番嫌う(というか興味がない)タイプの人間です。
さまざまなトレンドはありますが、基本的には自分の好きなものを買えばいいんですよ。服でも靴でも家具でも車でも。人が何か言っても「分かってねーな―」と鼻で笑っておけばいい。
だから逆に「俺は藤原ヒロシが好きなの!」「彼の紹介するものしか欲しくないの!」というなら、それはそれで良いんです。一本筋が通っているじゃないですか。
と、今回はワナビーオッサンに向けたエントリーでした。こういうオッサンがいないことを望みます。
では再見。
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