日本年金機構の個人情報漏洩問題は、結局これまでに類を見ない規模の101万人/125万件の個人情報が流出するに至りました。
参考▶年金個人情報流出騒動の規模感と影響範囲、我々がやるべきこと
「サイバー攻撃による流出」とか言われてますが、こんなん情弱が招いた人災です。うちの母ちゃんにPC触らせるようなレベルの話ですわ。
年金機構から125万件の個人情報が流出した問題では、所管する厚労省部局の連携不足も被害を広げる一因となった。組織の一元化に併せ、サイバーセキュリティー対策を担当する人員も増やす。幹部ら職員の処分について、塩崎厚労相は「私自身もけじめをつける」と述べた。
とありますが、「職員は外部とメールできないようにしました!」などというそうじゃないだろ対策に帰結しそうな気がしてなりません。今回の根本にあるのは、職員のリテラシーの低さだと思います(ここでいうリテラシーは、広義の情報リテラシーです)。
いまちょうどこのマンガで似たような話をしてますが、国の中枢にもこうしたことに本能的に鼻が利く人がいてほしいもんです。連載中の原作ではちょうど最近そんな人が出てきたところ。
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個人情報は漏れて当たり前という認識
さてそんなことを偉そうに言う私ですが、実際のところ 100% 確実に機密情報がプロテクトされることは不可能だと考えています。悪意のアタックによってシステムの穴を突かれることもあれば、今回のように悪意のない拡散もあり得ます。
つまり「個人情報など漏れるもの」というのが私の考え方。
少し例を挙げてみましょう。
住所氏名電話番号なんて昔から漏れまくり
私は広告を卒業した18歳の春から一人暮らしを始めました。当時はまだ携帯電話はなかったので、部屋に電話を引いていました。すると不思議なことに見知らぬ会社から電話がかかってくるんですよ。
「春から一人暮らしで大変でしょうからこんな商品を。」
「将来に備えて貯蓄できるこんな商品を。」
「五反田さんと同じくらいの人が集まるコミュニケーションスペースに加入しませんか。」
などなど。当時はまだピュアでウブだった私。慣れるまではバカ正直に毎回1時間くらいはお話をしていました。
でも疑問に思いますよね。別に電話帳に載せているわけでもないのに、なぜ私の電話番号を知っているのか。それ以上に、私が一人暮らしだということや、18歳であるということ、そうした属性情報まで知られているのはなぜのか。
んで調べてみると、どうやら「名簿屋」というものがあるらしいと。電話をかけてくるような業者さんは、そこで求める属性に合致する個人情報を購入し、そのリストに基づいて電話アタックをかけていたのでしょう。
もちろん私も実家の親も、お金欲しさに自分の情報を売るなんていうことはしていません。漏れどころは色々と考えられますが、自分がちゃんとしているつもりでも、どこからか情報なんて漏れるんだなと学んだ最初の例でした。
実家の家族構成なども漏れまくり
そして私が20代半ばになると、今度は実家に謎の電話がかかり始めます。ターゲットは私の両親です。
「お子さんも巣立ったところでこんな金融商品を。」
「そろそろお孫さんが生まれる頃では~」
「お孫さんのためにもこんな貯蓄商品を~」
という電話がひんぱんにかかってきたそうです。そう、この場合は家族構成と勤務先(と想定年収)で抽出されたリストで購入されたんでしょう。
ちなみに私の父はこういう勧誘は大嫌いなので、電話口で怒鳴ってガチャ切りで終了だったそうです。怖いわw
なぜか最新情報も漏れまくり
あと私は昔から名刺に自分の携帯番号を入れているので、知らない番号からジャンジャン営業電話がかかってきますよ。マンション経営や先物の話などが多いです。
基本的に知らない番号からかかってきても、いきなり出ることはありません。かかってきた番号をコピーしてネットで検索。するとだいたい引っかかるものです。そんな番号は着拒して、「迷惑」という名の連絡先に保存します。
用がある人はちゃんとメッセージ残してくれますからね。
でもうっかり出てしまう時だってあります。暇な時は少し話すんですけど、けっこう私の最新情報を把握してるもんなんですよね。ここまで来ると、「どこから!?」なんていう心配を通り越して感心しちゃいますわ。
自分の個人情報なんて心配するほど価値はない
登録・契約という作業はリアルでもネットでも頻繁に行われています。その時には必ず個人情報を記入しているはずです。それこそもう数え切れないくらいの回数。
何年もそんなことを繰り返していれば、個人情報なんてぜったいどこかで漏れているはずですよ。冒頭にも書きましたが、そんな認識のもとで生活していくべきだと、私は以前から思っています。
冷静に考えてみましょう。住所氏名電話番号が漏れたくらいで何か問題ありますかね。直前になって騒がれているマイナンバーも然り。少なくとも決済につながる情報(クレジットカードなど)さえ漏洩させなければ、金銭的な実害はありません。
怪しい電話が来れば着拒。おかしな手紙が届いたら捨てる。変な人が来たら警察。そんな感じいればいいです。
大丈夫、我々のような小物の個人情報など、自分が思っているほど価値ないですって。
では再見。
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