幼いころからオカルト好きな私。
どれくらい好きかというと、小学 1 年生にして「恐怖の心霊写真集」とか「悪魔図鑑」とか、そんな類の書物を買い漁るくらい好きでした。もちろん心霊マスターである故・新倉イワオ御大も尊敬しております。
しかし残念ながら霊感的な感覚はまったくのゼロ。いわゆる「0(レイ)感」というやつ。体験した心霊現象なんて数える程度。いまとなってはそんな感覚備わってなくて良かったわーと思います。
今回はそんな鈍感な私の不思議体験談。
お手軽恐怖体験の定番「金縛り」
なんの変哲もない夜。疲れて熟睡していたはずが突然目を覚ます。
目覚まし時計に目線を遣ると、針が指している時間は深夜2時ちょうど。
もう少し眠ろうと目を瞑ろうとすると、不思議とまぶたが閉じられない。まさかと思い身体を動かそうとしても、全身がなにか強い力で押さえつけられているかのように動かない。
しばらく悪戦苦闘するが一行に身体は動かない。いま一度時計を見る。不思議なことに時計の針は深夜2時を指したまま、1分と経っていない。疲れているのだろうか。
その刹那腹部に感じる重み。あまりの重さに乱れる呼吸。
直感する。これは「ひと」だ。
唯一自由にできる眼球を恐る恐る移動させる。見たい。見てはいけない。見たい。見てはいけない。見てはいけない。見てはいけない。
「見ろ」。腹の方からそう言われた気がした
みたいなね。私の場合はそんなゲスト登場しませんけど。
もはや金縛り = 霊現象と捉える人などあまりいないでしょうね。『身体は寝てるけど脳は起きてる状態』で結論づけられています。疲れやストレスなどの要因が重なって遭遇するようです。
夢と現実の狭間の体験
なんでいきなり金縛りの話をするのかというと、私の不思議体験も原理は金縛りに近いものだったから。
前提条件:酩酊状態で疲れ果てて朝帰り
まだ独身時代のこと。その日は朝まで友人たちと飲み明かし、朝 7 時くらいに酩酊状態でクタクタで家に帰ってきました。
靴を脱ぎ捨て部屋の中に入り、着の身着のままベッドに倒れ込み眠りにつきました。
しかしここから妙なことが起こります。
夢を認識しつつ、身体に感覚がある
まず夢を見ており、私自身それが夢だと認識しています。それ自体はよく聞く話なのですが、自分の身体に「感覚」があることに気がついたのです。これには夢の中の私もびっくり。
夢の内容はもはや覚えていません。しかし自分が触った感触、触れられた感触、ぶつかった感触、すべてを感じていました。
おそらくは『身体は寝てるけど脳は起きてる状態』に近かったんだと思います。ただ脳自体も完全には起きておらず、半分寝ている状態。しかし身体への信号は出せる状態になっていたので、リアルな感覚が伝えられてきたと。
脳内でリアルに思い描くことは実現する
格闘漫画のグラップラー刃牙で「脳内でリアルに思い描くことは実現する」として、人間のライバルどころか等身大カマキリやゴキブリと戦い、実際に身体にもダメージを受けていくという描写がありました。
そこまでは行き過ぎとしても、私が体験したのはこれに近かったのかなと思います。偶然にも夢と現実の狭間の世界を体験してしまいました。
なかなか体験できることではないんだけど・・・
現実に戻り、いまだ酩酊状態ながらも自分に起こったことはなんとなく理解しました。そしてたぶん、簡単には再現できないことなんだろうなということも直感しました。いまこの状態だから起こり得たことなんだろうなと。
男子たるものトライするよね
となると?
夢とわかっている夢。なんでもできる。リアルの肉体にも感覚がある。え?だったらアレしたらこうなるってこと?だって男の子だもん。
おやすみなさい!
最悪の事態を考えたら怖くなってやめた
意気揚々と再び眠りにつこうとしましたが、ふと不安が頭をよぎりました。
目的どおりの夢が見れればいいけど、もしも肉体にダメージを追うような夢になったらどうなる?刃物で刺されたり、鬼に食べられたり(夢なんでね)。夢のとおりに肉体が感覚を感じるのなら、非常にまずいことになるのでは・・・。
鍵もかかっていて人が侵入した形跡も一切ない。しかし部屋の中にはまるで大きな動物に食べられたような被害者の亡骸だけが・・・。うわわ怖い。
そんなことを考えたら、眠りにつくのが一気に怖くなりました。結局その日は 1 日眠い目こすりながら暮らしましたとさ。
健全な暮らしをしていたら不思議体験なんぞ起こりません
という不思議体験談でした。
しかし調べてみると、結局のところは金縛りにしても私の不思議体験も、一種の睡眠障害といえそうです。難しいから省略しますけど。
不規則な生活や暴飲暴食による身体的なストレスはもちろん、精神的なストレスもこうした睡眠障害の原因になると言われています。どうりで結婚して規則正しい生活になってからは、一切こんなことが起きないわけだ。
そう考えると、意外と古からの不思議オカルト現象なども、何かしら心身に支障をきたした人の体験談がほとんどなんじゃないのかなと思います。つまり幻、思い込み。※全部とは言いいません。
早寝早起き、お酒は程々にということで。
参考▶ 正夢もデジャヴも無い。自分の無意識下の経験にすぎないのだ。
では再見。
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