アパレル歴が長いこともありますし、自分でも興味があることもあり、自然とアパレル業界の情報は耳に入ってくるものです。
◯◯社が◯◯向けに新ブランドを企画してるらしい
という景気の良い話から、
◯◯社の◯◯ブランドは、来FWで撤退らしい
という、あーやっぱり?的な話もありつつ
◯◯ブランドはかつて専属モデルだった◯◯ともはや犬猿の仲
というゴシップ系の話もあったり。まぁ嘘じゃないけど。
MD 系の情報からデザイン系の情報、はたまた店舗系や販売系など、情報の種類は実にさまざままです。
さて、そんな各社の情報の中で、最近某企業の話を聞いてクラクラしてしまいました。
便利な言葉『お疲れ様でした!』
いきなりですが『お疲れ様でした!』。
アルバイトであれ正社員であれ、帰宅時はこの言葉とともに職場を後にします。逆に先に帰宅する人に対して、残っている人が使うことも。
相手が苦労や大変な思いを経験した後に、労って声をかける際の言い回し。
本来の意味は上記のとおり。
もちろん本来の意味のとおり、がんばった人に対して「お疲れ様!」と声をかけてねぎらうこともあります。
でも退勤時に使うときは「君も僕も今日もがんばったよね。明日もお互いがんばろうね。じゃあ帰るわー。」という意味合いが含まれています。
いろいろな意味合いを含む便利な言葉として定着しているというのが現状です。
だがしかし、これに一石を投じる企業があるんですよ。
『お楽しみ様でした!!』ってなんじゃい
アパレル某社では『お疲れ様でした!』ではなく『お楽しみ様でした!』と発生するのが社内のルールになっているそうです。もちろん元気良くね!
社訓の唱和は肯定派
私、社訓の唱和とかは肯定派なんです。
やっぱり会社員として、社の理念や行動指針は自分の中にしっかり叩き込んでおくべきと考えています。じゃないといざという決断のとき、目先のアレコレに惑わされて正しくない方を選んでしまう可能性があります。
んで、受験勉強などもそうですが、ただ漫然と読んでいるだけだと記憶に残らないし腹落ちもしないんですよね。
ところが口に出して唱えること、驚くほど記憶に残るんです。勉強できない、暗記できないという人はだいたいこれをしていない。
というわけで、社訓にせよ経営理念にせよ、みんなで唱えるべき。と思います。
※絶叫とかは NG っす。
なぜ『お楽しみ様でした』が生まれたのか
話を戻します。
そんな私もさすがにこの『お楽しみ様でした』にはドン引き。
察するに・・・
- ファッションは楽しくあるべきである。
- しかし従業員が日々楽しく働けていない環境で、なぜお客様に楽しいと思っていただける商品を作ることができるのか。
- 自分たちはもちろん、協力各社に至るまで、皆で楽しいと思える環境を作り上げていこう。
みたいなところから、「お疲れ様でした」が『お楽しみ様でした』に変化したと推測します。当たらずも遠からずっぽい。
言ってる側の自己満足にすぎない
皆が笑顔で『お楽しみ様でした!』と言い合っている状況。私はこんな絵面を想像しちゃいます。
僕楽しいから君も楽しいでしょ?ね?ね?ほら楽しいよね?じゃあたぶん世界中が楽しいよね?え?楽しくない?ちょっと心配だな・・・まだ意識ステージが低いようだ。よし、君には特別にセミナーを(略
結局一方通行な物言いなんですよね。皆が皆、同じ感覚を持っているはずがない。
夜中まで残業している人に向け、そのセリフを言えるんでしょうか。
お説教したスタッフに向け、そのセリフを言えるんでしょうか。
言えたとしても、受け取る側はどう感じるんでしょうか。
え?何も感じない?それはおめでとうございます。意識ステージがワンランク上がりましたね。
あなたの正解は他人の正解ではない
別にその企業には縁もゆかりもありません。利害関係もありません。勝手にどうぞです。
でも少なくとも私には言わないで。
まぁ良かれと思って実施していることも、第三者目線では常識はずれに思われることもあるかもしれません。そういうことに改めて気づくことはできました。にしてもコレはやんないけど。
・・・とここまで書いて「お楽しみ様でした」で検索してみました。関連キーワードが素敵ですね。
では再見。
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