いきなりですがランキング。
よく買うブランド
1位:ユニクロ
2位:ZARA
3位:H&M
4位:アースミュージック&エコロジー
5位:ジーユー
6位:ローリーズファーム
7位:Forever 21、アクシーズファム
9位:WEGO
10位:ジーナシス、ニコアンド、マウジー
こちら全国 18 歳 ~ 22 歳の 4 年制大学に通う学生さんに行った「よく着る服」ランキングです。ん~まぁイオン女子とか何とか言ってるくらいですから、こんなもんすかね。ファストファッションやはり強し。
というのはウソでして。
こちらはなんと全国の服飾系専門学校生が対象の調査、2014 年 5 月版!
えええええええ!!!
これは本当に驚きました。
試しにマトリックス化して傾向を探ってみる
もう少しこのブランド群をセグメントしてみましょう。現ファッション業界ではない人間のやることなので、「ちげーよクソが!」とか思っていても言わないでくださいね。当たらずも遠からずかな。
ちなみにレッド=ユニクロ関連、ブルー=国内カジュアルブランド、グリーン=海外ファスト、パープル=ちょっと別、という区分です。
テイスト
ややベーシック寄り。でもユニクロほどじゃない、ふっつーのカジュアルって感じか。
価格帯
また安い中にもさらに価格帯は上下あり、ユニクロや Forever21 等よりはちょっと高めくらいがボリュームか。
非常に現実的でお行儀が良い感じ
何だかすごく現実的と言うか、消費に臆病と言うか。安価な洋服が上位だから、その分ワードローブのバリエーションが増えているというわけでも無い気がします。
消費における洋服の順位ダウン
スマホに月 1 万円もかかれば、そりゃ洋服代も減るだろうなぁ。
ハレとケの区別が無い
友達と遊びに行く時も、彼氏とデートに行くときも、いつでもカジュアルな普段着。「勝負服」なんつー感覚は多分無いんだと思います。
「~ぽければいい」
本物にはこだわらない。本物っぽければいい。トレンドのアイテムなんて、数か月もすればファストファッションの店頭に並ぶでしょ。
こんな感じなんでしょうか。
実は特に珍しくもなく、世間一般の人達のこと
一方こういうマインドの人は特に珍しいわけでもなく、昔から存在していました。というかこっちが圧倒的なマジョリティ。
- 飯代削って洋服を買う!
- シチュエーションによって服は変える!
- 本物じゃないとダメでしょ!
こんな人は昔から完全にマイノリティで、いわゆる「ファッションバカ」と揶揄される存在でした。
しかし文化服装学院やエスモードといった服飾専門学校にわざわざ入学する人間は、こういうファッションバカだらけでした。昔は。
「好きなブランド」なら服飾専門学校生ならではの傾向が見えるか
好きなブランド
1位:コムデギャルソン
2位:ヴィヴィアン・ウェストウッド
3位:ZARA、ネ・ネット
5位:ツモリチサト
6位:アースミュージック&エコロジー
7位:アトリエ・ドゥ・サボン
8位:H&M
9位:ユニクロ、ローリーズファーム、エモダ、ヨウジヤマモト
むむー、微妙。さすがにハイブランドが登場しますが、それでも「高嶺の花」「憧れ」的なブランドは皆無。もっとこう・・・無いんですかね、シャネルとかディオールとか(私も買えませんがw)。
服飾専門学校生はいつの間に「普通の人」の集まりになったの
私が知っている業界人達は、そりゃもう若い頃はひどいもんです。みんなご飯代を削ってでも、親にウソついてでも、何とかして洋服を買うお金を捻出していました。もちろん洋服だけじゃ話にならないので、夜はクラブに行きますし、CD / レコードにも相当お金を突っ込みます。
みんな貧乏でガリガリ。でも全然余裕な素振り。武士は食わねどなんとやら。
そんな既製服だと満足できない、あるいはもっと洋服を通じて自分を表現したいと強く思う「ファッションバカ」こそが、服飾専門学校に入り、ファッション業界への道を突き進んでいました。
んで話は冒頭のランキングに戻ります。
私が驚いた理由、それは完全に「ファッションバカ」のランキングじゃないから。「普通の人やん!」という。
人がいくら 100% のクリエイティブを発揮しても、人には 60% くらいしか伝わらないもんです。ファッションバカが作るとんがったアイテムだって、製品化される際は相当薄まってしまいます。
言い方は悪いですが普通の人が作る服に、人の心を動かす何かを埋め込むことはできるんでしょうか。
もっと自分に散財し、本物に触れ、バカにな子になってほしい
少なくともファッション業界を志す者なら、いま(金額に大小あれ)お金を自分の自由に使えるうちに、どんどん無理して「本物」を購入すべきだと思います。
ブランド古着なんて無視!ブランドの正規店で、緊張しながら接客を受けて購入すべき。そうやって「ブランド」そのものをどんどん体験してほしいと思います。
人間不器用ですし、自分が体験して理解できないものをアウトプットすることはできませんから。
あと近年、Web業界の頭が良い大人しい子だけが注目されているのが悔しいんですよね。Web弁慶じゃない、もっと遊んでる、良い意味でリアルで「バカ」な若い子がどんどん出てきて、頭の良い人達を振り回してほしいもんです。
世の中を変えるのはそんな奴だ。と思いますし、そんな奴と絡んでみたいもんです。
では再見。
記事ソース:繊研plus
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