雑誌POPEYE(ポパイ)はしばらく洋服から遠ざかってるオッサンこそ楽しめるぞ

ファッション誌なんてもう10年くらい読んでないわ~もうモテたいとも思わないし、金もないし、そもそも雑誌がつまらないよね。

・・・と思っているそこのオッサン。チェック甘いんじゃないですか?最近メンズのファッション誌が面白いんですよ。特に今回紹介するポパイは頭一つ飛び抜けています。

POPEYE(ポパイ)のクオリティが高過ぎる

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雑誌「ポパイ」について

ポパイって何よ?という人や、ポパイってまだやってたんだ?という人のためにちょっと説明。

  • 区分:男性ファッション誌
  • 出版社:マガジンハウス
  • 創刊:1976年
  • ターゲット:ヤング(20代)
  • 価格:760円(税抜、最新号)
  • 発行部数:年間40万部超 ※

※ソース:日本雑誌協会

私がファッションに貪欲だった10代の頃からある歴史のある雑誌ですが、当時は毎月購読の選択肢に入っていなかったと記憶しています。たまに面白そうな特集をやってる時だけ買うような感じでした。

それがここ数年でいきなり様変わり。30代後半のオッサン(私)までもが毎月購読せずにはいられないクオリティになってきているんです。

wikipediaにも書いてありましたね。2012年がその転機だったようです。これは本当に大きなタイミングでしたね。

2012年5月号より新装刊され、改めてキーワード「シティボーイ」を前面に押し出し、コーディネート、インテリア、旅行、カルチャーなどに関する情報を発信している。判型、綴じ方式などを一新したほか、巻末の協力店舗リストが廃止され、カルチャー連載記事が白黒刷りに変更されている。

ポパイをリコメンドできる2大ポイント

リコメンド=推奨=オススメ。

①ターゲットを絞り込んでるようで実は広い

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上述もしてあるとおり、ポパイの根底ある「シティボーイ」というターゲット像を大きく打ち出しています。彼(ら)のファッション、飯、酒、旅行、スポーツ、家具、土地・・・そう、シティボーイの生活全てをポパイという雑誌を通じて読者にプレゼンしています。

ちなみにシティボーイって何なのよと言うと

都会風の感覚を身につけ、流行に敏感な若い男性。(コトバンク

何でしょうね、田舎で一生懸命トンガッて都会に憧れている男性ではなく、流行に敏感ながらも背伸びをせずに自分や仲間の価値観を大事にする男性・・・という感じでしょうか。過去の私は完全に前者だわ。

そう、思うにシティボーイに年齢はありません。そのマインドさえ持っていれば、誰でもシティボーイ。

となるとあら不思議。ターゲットを絞り込んでいるはずなのに、ターゲットは逆に広がります。1号ごとに特集が異なるので、仮にファッションで引っかからなくても、旅行で引っかかるかもしれません。

でもそれでいいんでしょう。溢れている情報の中で自分の興味がある号だけチョイスすることができる。そんな取捨選択ができる男性向けの雑誌なんでしょうから。

②どんな特集でも内容が濃く、温故知新を感じさせる

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私雑誌社勤務の経験はありませんが、それでもポパイの内容の濃さには目を見張ります。濃い、とにかく濃いのです。編集部員100人位いるんじゃないの?と疑いたくなるくらい。それくらい濃い。

実際何名で回しているのか存じ上げませんが、本当にすごいなぁと思いますよ。一度飯でもおごってあげたいくらい。

一番好感が持てるポイントは、「足を使っている」という点。取材場面を見たわけじゃないですが、足を使わないと得ることができない情報が多い。オッサンなのでうすーい情報って分かっちゃうんです。

その点から見ても、毎回「ほ~う」と新しい発見がありますので、毎号楽しみなのですよ。

さらに「昔からある良いもの」「伝統的なもの」をしっかり取り上げるのも好感度アップポイント。そこをベースに新しいものも紹介するので、ヤングに取ってはフレッシュに感じ、オッサンは「こいつ分かってるな」と好印象。

そんなこんなで非常に質が良いと。

③適度にバカバカしい(失礼)

主にレギュラー連載陣。リニューアルでよくぞこれを残したなという「ブロンソンならこう言うね」というアホページがあったり、リリー・フランキーさんがクソ真面目にドールの話をしていたりと、本特集と連載のバランス感覚が絶妙。

これは編集部の強い意志が感じられます。

(周りの声を聞いても同じ)

実際私だけではなく、周囲の人間に聞いても「ポパイすげー」「あれ担当死ぬんじゃないの?」という賞賛の声を聞きます。

※どうやらかつてブルータスをやってた人達が丸っと異動したそうです。なるほど、それであの幅の広さと奥深さなわけですね。

以前は洋服好きだったが・・・というオッサンにこそ薦めたい

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30代にもなるとライフスタイルに様々な変化が生じます。結婚やら出産やら出世やら転職やら。でも好き勝手していた20代の頃に比べれば、ほぼ間違いなく趣味に費やすことのできるお金は減っていることでしょう。

私だってそうです。欲しい服があったとしても、昔のように食費を削って~なんてことはできませんし、そこまでするつもりもありません。

しかし、だからといって情報を遮断してしまうと、職場にいる「俺も昔はヤンチャでしたわ」オッサンのできあがりです。情報鮮度も価値観も昔で停止してしまっている状態。

ところがこのポパイ、別に物を買わなくても、旅行をしなくても、雑誌を読むだけで楽しみながら伝統を再確認しつつ新しい知識を得ることができます。まるでまた田舎にいた10代の頃のようじゃないですか。その理由は①②③で触れたとおり。

ということで繰り返します。

ファッション誌なんてもう10年くらい読んでないわ~もうモテたいとも思わないし、金もないし、そもそも雑誌がつまらないよね。

・・・と思っているそこのオッサン。騙されたと思って買ってみてくださいな。損はしませんよ。

なお本エントリーの画像はすべてmagazineworld.jpより拝借しました。バックナンバーも見れるので、興味がある方はぜひどうぞ。

では再見。

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