会話はキャッチボールといいます。
キャッチボールというからには、相手との距離とボールのスピードにはじゅうぶん気を配る必要があります。
近距離で豪速球を投げても「なにこの人」と思われるでしょう。逆に遠距離で速球にこだわったら途中でバウンドして相手に届かない可能性があります。そういうときは山なりで投げてあげるとかね。
要は「相手が取りやすいように投げること」を意識しろという話です。
一方でキャッチングする側にもスキルは必要です。「ナイスボール!」と声をかければ相手の気分もよくなりますし、暴投気味だったりショートバウンドになったとしても、後逸させなければ途切れずにキャッチボールを続けることができます。
さらに上級者になると、キャッチングする際に「パーン!」と乾いた捕球音を出します。野球経験者ならおわかりかと思いますが、あれ投げてるほうはすごく気持ちいいんですよね。おもにキャッチャーがピッチャーをノセるためによく使われる技術ですが、通常のキャッチボールでも効果は大きいです。
これは会話に置き換えれば「相槌(あいづち)」でしょう。たしかに質問と返答だけの会話は少々気味が悪いです。「ふむふむ」「へ~」「それで?」などと適切な相槌を挟むことで、会話には適度な間とリズムが生まれてきます。
だがしかし、この相槌も間違えて使うと相手に不快感を与えることになります。長い前置きから今回はそんな話です。
もしもこの相槌を使っているなら今すぐやめよう
結論からいうと、相槌で「うん」「うんうん」が癖になっている人は気をつけたほうがいいです。
意図せず相手に不快感を与えていた
実は私も 20 代のころは「うん」を多用していました。先輩が使っていてそれが伝染っちゃったのですが、自分では特に気にしていませんでした。
それがあるとき、注意されます。
注意してくれたのは某社の社長。私としては気持ちよく会話を弾ませていたつもりでした。
しかし最後の別れ際で彼はこう言いました。
五反田さん、その相槌、人によっては不快になるからやめたほうがいいよ。
言うまでもなく彼は不快に感じていたのでしょう。
大反省 & 大感謝
本当にドキッとしました。
その社長に対してはもちろん、それ以上に、これまで私の「うんうん」を受け止めてきた目上の皆さまに対して。申し訳ないやら恥ずかしいやら。
残念ながらその社長とは現在まったくお付き合いはないのですが、しっかり注意してくれたことにはいまでも本当に感謝しています。
お前は俺の友達か?
で、自分が気づくと他人のことが気になり始めます。
いまも多くの人とお会いしますが、「うん」を多用する人はけっこういます。もしかしたらこれを読んでいるあなたもそうかもしれません。
だとしたらちょっと考えてみてください。
『その人はあなたのお友達ですか?』
受け止める側がどう感じるかに気を配ろう
気心知れた友達なら全然問題ないです。もっと適当な相槌でもいいでしょう。
でもビジネスでお付き合いする皆さんは違いますよね。双方の年齢・性別・役職関係なく、常に敬意を持って丁寧に接する必要があります。
あなたの「うん」が相手の悪いほうのツボにはまってしまった場合、キャッチボールは続かなくなります。最悪の場合、最初からキャッチボールしてくれないかもしれません。
自分が親しいと思っている人に対しても同じです。親しき中にも礼儀ありというように、目上の人に対しての相槌は「はい」や「ええ」を使いましょう。もしかしたらあなたが仲良しと思っている先輩も、「あいつ軽くムカつくんだよね」と思っているかもしれませんよ。
要は「相手が取りやすいように投げること」を意識しろという話です。
これに尽きますな。
特に営業は会社の顔、気をつけましょう
なお私のところに営業にやってきて
- 「うんうん」
- 「なるほどですねぇ~」
- 「すいませんです」
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