組織において「自分だけしかできない」は何の褒め言葉にもならないよ

採用活動に携わる人ならおわかりかと思いますが、採用には不思議な波があります。

募集出して即座にいい人と出会うこともあります。しかし逆に、何か月たっても一向に応募すら来ず、選考すらできないことも珍しくありません。

この記事を書いているときはまさに後者の状態で、待てど暮らせど誰からも何の便りもない厳しい時期でした。

んで私がそんな感じで泣きながら胃を痛くしていたとき、社内では別の問題が起こっていたようです。

採用活動とは

おめでとう

その前に前提を。今回は事業拡大に伴う人材補強という名目で数名の採用活動を行っていました。

まずは事業計画ありき

当然ながら人を採用してから何しよっか?と考える会社などありません。

まずは事業計画。中期的なものがなくても、今期やりたいことでもいいです。それがいくら売り上げていくらの利益をもたらすかは最低でも必要です。

次にそれが既存の人員で達成可能かどうか考えます。もちろん社員の人件費は固定費ですので、少なく抑えるに越したことはありません。しかしケチっていても大きな成長はないので、これ!と決めた事業に人員が不足していれば、最低限の補強はしていく必要があります。

ハイエナ採用はお互いが不幸になる

もちろん昔の某ソシャゲ企業のように、手当たりしだいにWebデザイナーやエンジニアを抱えこんでしまうという会社もあります。しかし業績転落とともに固定比率が急激に引き上がります。そうなると残された道は大規模リストラしかなくなっちゃう。

でもそれってお互いに不幸な話です。だから私はいつでも事業計画(&下ブレ予測)ありきで、その計画を達成するために必要な最低限の補強として人員採用を行っています。

既存社員が不満に思っていること

呆然

んで問題の話です。

社内スタッフと雑談をしていて知ったのですが、中途採用活動をしていることに不平不満をもらしている人間がいるそうなんです。

もう少し突っ込んで話をしてみると、どうやら彼は中途入社の人間に自分のポジションが奪われるのではないか?と不安に思っているようなんですよね。だから誰も採用してほしくないと。

はぁ。

組織はタワー型のパズルのようなもの

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組織を編成するにあたり、もちろん適性や希望を完全無視はしません。しかし責任者として事業を俯瞰で見た場合、自分を含めたすべての人間をパズルのピースに置き換えて考える必要が出てきます。

あるべき姿と現実とのギャップの調整

そのため、まずはあるべき姿のパズルを考えます。立体のタワー型でイメージします。それから組み立てていくのですが、その段階でピースの移動(異動)、あるいはまったく新しいピースを持ってくる(採用)という作業を行います。

当然その途中「ちょっと小さい」「全然サイズが違う」など、当初の想定とピースのサイズが異なることなんてザラにあります。そりゃそうだ、人間だもの。

そうやって様々な調整を繰り返し、当初思い描いていたような、あるべき姿のタワーに近い形のものを作り上げていきます。

そんな中で「その人しかできない」仕事が存在するとどうなるか。その彼というピースがある日消えたら、タワーはガタガタと崩れてしまいますよね。

ということが無いように、どのピースが突発的に無くなっても傾かずに形を保っていられるように組織を作るわけです。

人間だしね、思い通りに動かないもんだよ

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その仕事は自分しかできない→皆が自分を頼りにする。これもひとつの承認欲求。

彼がフリーランスなら良いんですよ。「自分しかできない」それが営業上の武器になるから。

でも組織の一員として働いている以上はダメ。その考え方をアピールすることはすなわち、自分の視野の狭さをアピールしているということに気付かないといけません。

上記タワーの例でいうと、「自分はこの場所にしかはまりたくない。周囲は空けておいてほしい。」と言っている感じ。でもそのピースが抜けたらタワーは傾いたり崩れたり。リスクしか生み出しません。

頼られてる自分に悦に入ってるだけです。でもそれは錯覚なんだな。
「これで楽になるから違うことできるわー」

みたいに考えてくれるとありがたいんですけどね。なかなか ・・・根気よく話をしなければ。

と、今回はそんな愚痴めいたお話でした。

では再見。

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