社会人なら一時の感情で自ら人間関係を狭めるべきじゃない

いろいろなブログ、あるいは Twitter の TL で流れてくるツイートを眺めていたりすると、よくこんなことが書かれていたりします。

嫌いな人間とは付き合わないようにしたら心身ともにハッピー

一口に「嫌い」と言ってもいろいろあります。過去に何かひどいことをされた/いつも意見が合わない/敵意むき出しだ/というか生理的に無理・・・などなど。

たしかに気持ちは分かります。分かりますが、あんまり若いうちから割りきらないほうがいいんでないの?とも思うわけです。少なくともお仕事では。

その感情は一時的かつ自分が原因かもしれない

案外自分に原因があることが多いんです。

たとえばブロガー

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同じ時期にブログ立ち上げたのに、こっちは月間5万 PV でウロウロしていて、あいつは月間30万 PV で収益も段違い。悔しい。というか嫌いだ。もう距離を置こう。

分かりやすい妬みの感情です。

でも何かの拍子で何かの記事がバズり、畳み掛けて書いた記事が相乗効果を産み、あれよあれよと月間40万 PV 到達しました。フォロワーも増えたし ASP からの収益発生メールも頻繁に届くようになった。

そうなると途端に気持ちに余裕が生まれます。あんなに嫌っていたあいつの記事もおもしろいじゃないか。積極的に絡んで情報交換しようかな。

たとえば新入社員

悩み男

同期入社のあいつ。自分も一生懸命がんばっているのに、あいつは先月も表彰されていた。たまたま配属された部署がよかったおかげに決まっている。悔しい。飲み会もあいつがいるなら行かない。

そうやって自分から同期と距離をとっていきます。

でもしばらく経つと自分も数字が安定してきます。先輩の助けなしでコンスタントに予算達成もできるようになってきました。今月も達成すれば半期予算も達成だ。

そうなるとやっぱり気持ちに余裕が生まれます。数字が伸び悩んでいるあいつにアドバイスでもしてやろうか。同期飲み会も自分が感じになって開こうかな。

嫌いと突っぱねる前に自分を見つめる

などなど。人間そんなもん。

誰かに対して負の感情が沸き起こる時は、たいてい自分の精神も余裕が無い状態が多いです。わざわざ人を嫌うために、重箱の隅を突くようなアラ探しをします。人の欠点を突くことで自分の優位性を保とうとします。

そうしないと自分の価値が無い(ように勝手に感じている)から。

一方で精神に余裕があるときは、人がどんなことを言おうが何も気になりません。金持ちケンカせずとはよく言ったもの。

健全な精神を保つために必要なものは人によってさまざまです。お金かもしれませんし、家族かもしれません。あるいは趣味に没頭できる時間こそ必要かもしれません。

いずれにしても、自分に余裕がない状態で人間関係を判断するのはあまりにも早計であるといえます。

自分と意見が違う人とは付き合わない

これもネットではよく見かける気がします。起業家的な方に多いのかな。

「個」で生きるならアリだが勇気がいる

孤独

これについて個のキャラで食ってる人ならそれもありかなとは思います。他人の意見をホイホイ受け入れて個が薄まってしまったら、価値が無くなってしまう恐れがあるからです。

それだったら雑音はすべてシャットアウトして、歪な個を打ち出したほうが唯一無二の存在になれる。

ただそれってすごく勇気がいることです。個を信じ、演じ切らないといけない。

一般的な社会人が真に受けちゃいかん

教室

一方平凡なサラリーマンがそんなことしたらどうなるか。若手のうちはそれでも大きな悪影響はないと思います。しかし30を過ぎ40を過ぎたあたりで、自分の視野の狭さに愕然とすることでしょう。

企業に勤める社会人は、個ではなく集団の利益を追求しなければなりません。目標達成のためには好きも嫌いも関係ない。結果が出るなら自分とは違う意見も大いに聞き、最善の方策を追い求めます。

いつも自分の意見が正しいなんてはずはありません。神様じゃないわけですし。

周囲をイエスマンで囲まれた状況よりも、いつも意見が違う人間が揃っている状況のほうが、自分も企業も成長させられると思います。ぶっちゃけ面倒なことは多いですけどねw

八方美人万歳

コネクション

とまぁアラフォーのオッサンからしてみると、「こいつ苦手だなー」という感情はあったとしても、「嫌いだから」と自らシャットアウトすることは極力しないほうがいいと思うわけです。

繋がりは消さない。いつ何の拍子にその繋がりが生きるかわかりません。自分はそんなに凄い人じゃないんないんだから。

上述もしたように、若いうちはそれが分からないかもしれません。でも年を取り責任あるポジションになっていくと、徐々に理解できるようになります。

え?八方美人?最高じゃないですか。

では再見。

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