リーボックのポンプフューリーを履いてやってはいけないこと

 

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リーボックのポンプフューリーというスニーカーがあります。ミドル 90’s のハイテクスニーカーブームを、エアマックス 95 とともに牽引した名作スニーカー。双方ともに品薄で、常時 5 万円以上で売買がなされていました。

しかし私はひょんなことから入荷情報ゲット。近所のスポーツ用品店に数足だけ入荷されるらしい。ということで友人とともに深夜 2 時から並び、9 時の開店とともに狙ったサイズをゲット。もちろん 1st モデル。もちろん定価。おかげさまでドヤ顔で街を闊歩することができました。

ビョークが着用したという話題性、市場における希少性、奇抜なカラーリング、シューレースレス(紐なし)構造、軽さ。このスニーカーにはさまざまな長所がありました。

中でも実際に足を入れてみないとわからないのは軽さの部分。まるで裸足のごとき軽さ。高校時代の50m走のベストタイム 6.40 秒(速いでしょ)も更新できるのではないかと思うくらいの軽さ。やはりスニーカーは履いてなんぼだなーと改めて思ったものでした。

ですが別れは突然に訪れます。

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終電寝過ごしからの決断

あれはたしか社会人 2 年目の春。5 月初旬にしては肌寒い日の夜のことでした。その日はポンプフューリーを履いて出勤していました。

経緯は省きますが、結論からいうとその日は終電で寝過ごして終点の駅に到着していました。許容量を越えていたのか、夜の蝶のせいか。駅員さんに優しく起こされますが、事態を把握できません。駅舎を出て振り返り駅名を見て、ようやく事態を把握することができました。当時私の最寄り駅は埼玉県の越谷駅。終着駅は南栗橋駅。どれくらい離れているのか全然わからない。

しょうがない、ネットカフェにでも一泊するか。と思って周囲を見ると、まるで実家=岩手のような漆黒の闇。駅舎の明かり以外は客待ちのタクシーの明かりくらいしかありません。コンビニすらもない。うーんこれが終点なのか。

やむなくタクシーでの帰宅を考えます。フラフラしながら運転手さんに尋ねました。

私「越谷までいくらくらいですか?」

運転手さんの回答は想像を絶するものでした。

運「えー? 1 万 5000 円あれば近くまで行けるかな」

私「・・・( 1 万円しかない)」

だがこの日は金曜日の夜。翌日は土曜日。つまり休み。私は決断しました。

「歩いて帰ろう」

深夜の全力疾走でポンプフューリーが真価を発揮

深夜ラン

そこからの経緯は省きますが、その 30 分後には私は深夜の真っ暗な田舎道を全力疾走していました。なぜって?追われているからに決まってるじゃないですか。繰り返しますが経緯は省きます。

ですがすごいんですよポンプフューリー。本当に軽くて走りやすかった。あの時は本気でベストタイムを出していたんじゃないでしょうか。これは信頼に足るスニーカーだ。

しかしただ単に逃げまわっているばかりでは、遅かれ早かれ捕まってしまうことは明らかです。詳細は省きますが某所に隠れることにしました。荒ぶった呼吸を必死で整えながら、災禍が過ぎ去るのを待ちます。

試しに外をチラ見。するとお仲間を読んだのか、追手の数が増えているではないですか。まずいまずい。さらに息を潜めます。

それからの時間は 10 分にも感じましたし 1 時間にも感じましたが、ようやく追っ手の姿も見えなくなりました。ですが大きな道を歩くとまた奴らの仲間に感づかれるかもしれません。山道と言っていいくらいの荒れた道を歩き、別の道路に出たところでたまたま走ってきたタクシーを呼び止め、私の逃走劇は終了しました。

運「お客さん、変なところから出てきたねぇ?」

私「まぁ、ね・・・。」

しかし越谷駅までたどり着けるだけの金銭は持ち合わせていません。当時はクレジットカードを使えるタクシーも少なったですし。結局 1 万円で行けるところまで行ってもらい、血も涙もなく「 1 万円ならじゃあここまでね」と 3 駅ほど離れた場所で降ろされ、結局 1 時間ほどまた歩きようやく帰宅することができました。埼玉県の 3 駅は遠いぜ!

夜の蝶と楽しめたかと思ったら寝過ごして追われ全力疾走。結局 1 万円支払ってからまた 1 時間歩いて帰るという濃密な数時間を体験した 23 歳の夜でした。

お別れの時

で、ポンプフューリー。

自宅の玄関のドアを開け、疲れ果てて腰を下ろして靴を脱ぎます。荒れた山道を歩いたせいか、プレミアスニーカーにずいぶん土汚れが付いてしまっていました。まぁこれは洗えばなんとでもなる。

しかし驚いたのはその後。靴を脱ぐと右足のソールが半分ベローンと剥がれているじゃないですか。OMG! プレミアスニーカーとこんな形でお別れするとは思いもよりませんでした。

御守は持ち主に振りかかる災禍の身代わりになり壊れてくれると言われています。私にとってはこのポンプフューリーが御守だったのかもしれません。

翌日落ち着いて見ても、やはりソールは剥がれたままです。そうか、お別れか。「ありがとうな、助かったよ」と小声で御礼を言い、ゴミ袋にぶち込んでさよならしました。

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あくまでもタウン履きで

そしてそれから 10 数年。2014 年の年末に、正式復刻された愛しのポンプフューリーちゃんに再会することができました。もちろん 1st モデル。

もう全力疾走することもないと思うので、今度は加水分解するまで大事に履いて付き合っていきたいなぁと思うのでした。

訳あっていろいろと省略しましたが、今回の復刻で初めてポンプフューリーを手に入れた方へは、全力疾走は確かに真価を体感できますが決してオススメはできないぞとお伝えしておきます。あくまでもファッションユースということでね。ていうかそもそも本当は何用なんだろう?まぁいいか。

なお最近やたらと種類が増えていますが、個人的には 1st ~ 3rd 以外ならワントーンで統一した色目がいいなと思います。高いけど。

では再見。

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